2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

三国志10

後漢も時代が進むにつれて「外戚」「宦官」が台頭してくるようになる。 「外戚」は皇帝の母の一族のことで、皇帝が幼い場合に代わって政権を運営する。 やがて皇帝が成長すると、外戚から政権を取り戻そうとするのだが、そのときに活躍するのが「宦官」であ…

三国志9

劉秀こと光武帝は皇帝による直接支配を強化するために儒教と厚く推進した。 光武帝以前の前漢や秦の時代では「法治」と言い、官僚が法律を厳しく適用して豪族を弾圧する形をとっていた。 まさに「法」による統治である。 これでは豪族側からの反発は絶えない…

三国志8

秦の始皇帝以降、皇帝が直接農民を支配する制度を敷いた。 全ての権力は皇帝のもので、郡県制とも言う。 郡県制とは、地方長官のようなものだが、「太守」「県令」と言い、彼らの直接の上司は皇帝という形だ。 しかし、農村の現場では、大土地所有者が、小作…

三国志7

突然ですが、1/30に新アルバム「デュエット」が発売されるということで、前祝に「上原ひろみ」の「XYZ」をご紹介。 ロックバンド「ドリームシアター」の後輩にて大ファンと言う彼女の作り出すメロディーは実に情熱的。 この曲をTUTAYAで視聴して、速攻借りた…

三国志6

歴史を愉しむにはその時代の背景と宗教を知っておく必要がある。 中国では孔子以来、儒教が官僚上層部を中心に広まっていた。 儒教とは何だろう? これはもはや宗教である。 孔子は、「子曰く、怪力乱神を語らず(超常現象のようなものは問題にしない)」と…

三国志5

名士は後に貴族となっていく事となる。 曹操の息子で魏の初代皇帝曹丕が「九品中制度」を施行したことによる。 これは何かと言うと、官僚の子は官僚となり、どこまで出世できるかをあらかじめ決めておくものである。 このような既得権を持ってしまうと、競争…

三国志4

「名士」という言葉は、当時には無い。 ないので、彼らを指す言葉が無い。 それでは大変不便なので「名士」という単語を使おうと思う。 「名士」は三国志を愉しむ上では避けては通れない知識である。 「三国志演義」では英雄・豪傑が縦横無尽に活躍している…

三国志3

後漢時代の中央官制は「司空(土木)」「司徒(内政)」「太尉(軍事)」の三公が最高官で、それに次ぐのが「太常(帝室の儀礼)」「光禄勲(近衛)」「衛尉(皇宮警護)」「太僕(車馬の管理)」「廷尉(司法)」「大鴻臚(外交)」「宗正(帝室の事務)」…

三国志2

三国志を読んでいて、熱くなるのはやはり戦争ではないだろうか? 戦争の主役と言えば、将軍。 そこで将軍についてのご紹介。軍事制度においては「将軍」が兵を指揮するが、その他にも「中郎将」「騎都尉」なども軍隊を指揮する権限を持ってはいる。 これらよ…

三国志1

三国志。 2でも4でもなく3。 3世紀の中国で魏・呉・蜀の3国が台頭した時代があった。 通称、その時代を三国志という。「三国志演義」は明の時代に書かれた小説、書かれたというのは正確ではないが、小説というのは正しいかと思う。 そして晋の時代に編纂され…

サロメの乳母の話12 塩野七生

サロメの乳母の話 (新潮文庫)作者: 塩野七生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/03/28メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (26件) を見る 第12話 「饗宴 地獄篇 第2夜」 ついに最終話。 前話の登場人物が、日本の悪女について議論を交わす…

サロメの乳母の話11 塩野七生

サロメの乳母の話 (新潮文庫)作者: 塩野七生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/03/28メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (26件) を見る 第11話 「饗宴・地獄篇 第一夜」 ある秋の夕べ、ここ地獄ではしばしば催される宴が、その夜も盛大に…

サロメの乳母の話10 塩野七生

サロメの乳母の話 (新潮文庫)作者: 塩野七生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/03/28メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (26件) を見る 第10話「ネロ皇帝の双子の兄」 〜ネロ〜 世界史小事典 37〜68(在位54〜68) ローマ皇帝。 治世の初…

診療報酬下げの再提案

〜開業医の再診料下げを再提案へ・健保連、賛成見込む〜 2008/1/8日本経済新聞 厚生労働省は2008年度の診療報酬改定に向け、2回目以降の診察で開業医が受け取る再診料の引き下げを中央社会保険医療協議会(中医協)に再提案する方針だ。再診料の引き下げは診…

サロメの乳母の話9 塩野七生

サロメの乳母の話 (新潮文庫)作者: 塩野七生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/03/28メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (26件) を見る 第9話 「キリストの弟」 〜イエス〜 世界史小事典 キリスト教の始祖。ガリラヤのナザレの出身で、3…

サロメの乳母の話8 塩野七生

サロメの乳母の話 (新潮文庫)作者: 塩野七生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/03/28メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (26件) を見る 第8話 「師から見たブルータス」 〜ブルータス〜 世界史小事典 前85〜前42 古代ローマの政治家。カ…

ミニ保険会社急増

〜ミニ保険会社〜 日本経済新聞 2006年4月の保険業法改正で認められた新しい形態の保険会社で、正式には小額短期保険業者という。 商品や事業規模に制約がある代わりに、 最低資本金が保険会社の100分の1 金融庁の保険免許を取らずに、各地の財務局への登録…

サロメの乳母の話7 塩野七生

サロメの乳母の話 (新潮文庫)作者: 塩野七生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/03/28メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (26件) を見る 第7話 「大王の奴隷の話」 〜アレクサンドロス大王〜 世界史小事典 前356〜前323(在位336〜前323…

サロメの乳母の話6 塩野七生

サロメの乳母の話 (新潮文庫)作者: 塩野七生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/03/28メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (26件) を見る 第6話 「カリグラ帝の馬」 〜カリグラ〜 世界史小事典 12〜41年(在位37〜41)ローマ皇帝。 「兵隊…

サロメの乳母の話5 塩野七生

サロメの乳母の話 (新潮文庫)作者: 塩野七生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/03/28メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (26件) を見る第5話 「ユダの母親」 〜ユダ(イスカリオテの)〜 世界史小事典 イエスの12弟子の一人。「イスカリ…