覇王・董卓6

都、洛陽では宦官の陰謀により大将軍何進と弟の何苗が暗殺された。
何進の腹心でもあった袁紹がこれに反発して宦官を一斉に排除するため、後宮に軍勢とともになだれ込んだ。
宦官は髭が生えない。
ここで奇妙な出来事が起こったと言う。
後宮にいる正常な男子で、髭を剃っていた者は下半身をおろして、…ついていることをアピールしたという。
なんだか間抜けな話だが、命に関わる問題である。


袁紹の突撃によって宦官は一掃されたかに見えたが、一部の宦官が皇帝「弁」とその弟「協(陳留王)」をつれて郊外へ逃走した。
しかしやがて追いつかれたのか、もはやこれまでと、宦官は近くの河へ身を投じた。
弁と協はそのとき何故か見つからなかったようである。


董卓軍は洛陽に近づいてきたとき、二人の少年に出くわしたという。
もちろん弁と協である。
この僥倖により、董卓には天下が見えることになった。